不動産担保ローンは第二抵当でも借りられる?メリットとデメリットを解説!

不動産担保ローンは第二抵当でも借りられる?メリットとデメリットを解説!

 

不動産担保ローンとは、その名称のとおり不動産を担保にして借入することができるローン商品です。不動産を担保とする場合に「第一抵当」や「第二抵当」という言葉が利用されますが、これは不動産の担保に対する抵当権の順位を表す法律用語です。「第一抵当」「第二抵当」によって優先的に担保される範囲が異なるため金融機関では順位が遅れるほど融資審査が慎重になることが一般的です。以下で詳しく説明していきます。

 

 

 不動産担保ローンとは?  第二抵当との関連性

不動産担保ローンとは、不動産を担保にすることでまとまった金額を低金利かつ長期返済で融資を受けることができる商品です。金融機関では万が一の際に融資したどの程度資金が回収できるかを見極めるため、担保となる不動産の担保余力を確認し抵当権を設定します。一つの不動産に複数の抵当権を設定することも可能ですが、その順位によって弁済を受ける権利の優先度が異なります。第一抵当から優先して弁済されるため、いくら不動産自体の価値が高かったとしても、第一抵当での借り入れが大きければ第二抵当の場合は担保余力が少なくなってしまう傾向があります。

 

 抵当権の順位について

「抵当権の順位」とは、複数の抵当権が一つの不動産に設定されている場合に、どの債権者が優先して弁済を受けられるかを決める順番のことです。順位が若い方(1番から順に)から優先して売却代金を受け取ることができるため、金融機関側からみると不動産が競売や任意売却された場合に、どの程度融資金を回収できるかを判断をする担保査定において重要な概念となります。

 

第一抵当権と第二抵当権の違いは何か?

抵当権とはある債権(たとえばお金の貸し借り)があるときに、その返済が確実に行われるように、不動産に設定する担保権のひとつです。その中で「第一抵当権」とは不動産において、最初に登記された抵当権であり他の抵当権より優先して弁済を受ける権利。「第二抵当権」とは、すでに第一抵当権が設定されている不動産に対して、後から追加で設定される抵当権のことです。第一抵当権と第二抵当権の決定的な違いは、上記の通り弁済の優先順位(回収の順番)となります。よって第一抵当権と第二抵当権では金融機関(貸し手側)のリスクが異なります。実務的には金融機関(貸し手)が融資審査を行う場合に「第一抵当権」に比べ「第二抵当権」の方が慎重な審査になることが一般的です。

 

抵当権の優先順位がもたらす影響

「抵当権の順位」は、金融機関が融資を行う際の融資条件(貸出可否・金利・融資額)に非常に大きな影響を与えます。抵当順位が下がる(第二順位、第三順位)ほど、審査難易度は高くなる傾向があります。融資が希望金額まで届かなかったり、金利が高めに設定されたりすることが多いです。

 

  第一順位 第二順位 第三順位以降
審査難易度 標準 やや厳しい 厳しい
担保評価 標準 やや厳しい 厳しい
融資限度額 高め 低め かなり低め
金利 低め やや高め 高め
返済期間 長期可能 中期 短期

 

 第二抵当でも不動産担保ローンは借りられるのか

 第一抵当でないと取扱いしない金融機関、第二抵当までに限定している金融機関など、抵当順位に制限を設けている金融機関が大多数です。これは担保順位が下がることによって金融機関側のリスクが高くなるためです。アサックスの不動産担保ローンは担保順位の制限はなく、第二抵当・第三抵当およびそれ以外の場合でもご相談に応じています。

以下、第二順位以下で融資を行う際の金融機関側の考え方、メリットやリスクについて解説していきます。

 

第二抵当による融資の実態と可能性

第二抵当は第一抵当の後に設定されるため、売却代金はまず第一抵当権者に優先的に分配され、第二抵当権者はその残額からしか回収できないため、貸し手にとってリスクが非常に高くなります。

金融機関は、第一抵当の残高や物件評価を詳細にチェックし、返済リスクを慎重に評価します。リスクが高いと判断されると、融資は拒否されるか、融資条件が厳しくなります。第二抵当の場合に金利が高く設定されることが多いのはそのためです。

また貸し手は貸し倒れリスクを軽減するため、物件評価に担保掛目を入れ、そこから第一抵当権の残債を差し引いた残額の範囲内に融資可能額を制限します。

例)担保評価:5,000万円 担保掛目:70% = 不動産評価上の融資上限金額:3,500万円

第一抵当の残債が3,000万円だった場合、3,500万円-3,000万円で第二抵当での融資可能額は500万円が目安。

実際には残元金だけでなく損害金等も発生している可能性があるため、金融機関によっては第一抵当の現在残高以上の金額を控除した上で融資可能額を算出しています。

 

このように第二抵当以下ではリスクが高いことから、第一抵当の残高の大小に関わらず第二抵当では取扱いしない金融機関も多数ありますが、アサックスではお客様の利便性を考え担保順位は不問でご融資の検討をさせていただいております。

 

第二抵当で借りるメリット3つ

第二抵当となってしまう場合でも、不動産担保ローンで融資を受けることができれば、無担保ローンに比べ以下のようなメリットがあります。

1. まとまった資金の調達が可能

住宅ローンなどで一番抵当権がついている不動産を活用して、まとまった金額の融資を受けることができ、資金使途についても柔軟に対応してくれる金融機関が多い。

2. 無担保ローンより低金利での借入が可能

第二抵当とはいえ担保があるため、カードローンやフリーローンより低金利での借入になることが多い。

3. 長期返済が可能

無担保ローンに比べて返済期間を長期に設定することができるため、月々の負担を軽減できる。

 

既に保有されている資産に抵当権が設定されている場合、さらに不動産を活用するという発想に至らないケースもありますが、保有している資産を最大限活用するという意味でも一度金融機関に相談されることをお勧めします。

 

第二抵当での借入がもたらすリスクと注意点

1. 返済不能による担保物件の競売リスク

不動産を担保とした融資であるため、支払いが滞ると第一抵当・第二抵当どちらからも競売にかけられるリスクはあります。特に第二抵当は回収の優先順位が低いため、厳しめの対応をされることがあります。

2. 金利が第一抵当より高め

金融機関は回収のリスクを考慮し、第二抵当の場合は金利が高くなる傾向があります。

3. 総返済負担が重くなる

既に借入している第一抵当の返済金に加え第二抵当での借入金返済が加算されるため総返済額が増えることになります。

4. 不動産価格の下落リスク

担保にしている不動産価格が下がると、売却見込み額が第一抵当・第二抵当の合計返済金に満たないことがあります。返済が難しく、不動産を売却して返済をする場合、自己資金の用意が必要になるなど売却活動に影響が出る可能性があります。

 

 第二抵当でも融資可能な金融機関

大手都市銀行は第二抵当での融資に消極的ですが、ノンバンクや一部の信用金庫、地方銀行は柔軟に対応してくれるケースがあります。

以下、第二抵当でも取り扱い可能な金融機関の特長を、選定のポイントをご紹介します。

 

ノンバンク・消費者金融の第二抵当融資の特徴

銀行等の金融機関は第二抵当での融資に消極的ですが、ノンバンクや消費者金融では、第二抵当でも融資を検討してくれるケースもあります。ただし、金融機関側(貸し手)からみると第二抵当は回収リスクがあるため返済期間が短くなったり金利が高めに設定されることがあります。

アサックスでは、第二抵当のみならず第三抵当以下でも柔軟に対応しており、簡易審査は1日、融資は最短3日とスピード感を強みとしています。また資金使途に制限がないため、事業資金や納税資金など幅広い用途で利用でき、最大10億円までの資金が最長35年と長い借入期間が設定されているため、無理のない返済計画が立てられます。

 

不動産担保専門の金融機関を選ぶポイント

1.     第二抵当の融資実績があるか

ホームページに「第二抵当対応可」「第二順位でも融資可能」などの記載があるか確認し実際に第二抵当での融資実績が豊富な業者・金融機関を選びましょう。実績がある業者は、審査基準や担保評価のノウハウも蓄積されています。

2.     担保評価力の柔軟性

担保評価額に対してどれだけ融資してくれるか(LTV=Loan to Value)が重要。第二抵当では第一抵当の残債を差し引いて評価されるため、評価基準が厳しい金融機関だと通らない可能性があります。

3.     審査スピードと柔軟性

地銀・信用金庫系は、慎重な審査に時間がかかってしまう傾向がありますが、ノンバンク系や不動産担保ローン専門会社は、審査が早く柔軟です。

 

第二抵当対応 金融機関の比較表

選定ポイント アサックス 地方銀行・信用金庫 都市銀行
対応実績・傾向 実績豊富・積極的 一部対応可 ほぼ対応不可
担保評価(LTV) 実勢価格ベースで高め(70~80%) 路線価ベースの保守的評価(50~70%) 路線価ベースの保守的評価(50~70%)
審査スピード 最短即日 1~3週間 2~3週間
金利 年率1.95%~7.8% 比較的低金利 低金利
書類・手続きの簡便性 最小限・柔軟 書類多数 書類多数

 

 まとめ

第二抵当の不動産担保ローンの取り扱いは金融機関の融資姿勢により大きく異なります。

都市銀行では消極的、地方銀行・信用金庫などでは状況に応じて対応。ノンバンクでは積極的に取扱いするなど様々で、各社の色が出やすい部分でもあります。

積極的に取扱いしている金融機関でも、第一抵当に比べ回収リスクがあることから金利が高めになったり、返済期間が短くなったりするなどのデメリットもあります。各社のホームページなどで事前によくチェックして借入先をご検討されることが望ましいです。

 

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