昨今では日銀による量的・質的金融緩和により市場への資金供給が促されていますが、一方でアメリカ連邦準備制度理事会(FRB)では利上げをすでに複数回実施しており、今後も追加実施する等の報道がなされ、金利動向においても注視が必要です。
利息制限法上、100万円以上の借入を行う場合の上限金利は年15%ですが、一度ローンを組むと、当時よりも市場の金利帯が低くなっていても、そのまま返済を続けているケースは少なくありません。
例えば、仮に1,000万円を年利10%で借り入れるのと、年利6.9%以下で借り入れるのとでは、返済額には30万円以上もの開きが出てしまいます(1年後に一括返済の場合)。借入期間が長くなれば、この差はさらに大きくなっていきます。
新たに不動産担保ローンを借り、現在のローンを一括返済する「借り換え」を行うことにより、返済額の軽減など様々なメリットが生まれるケースがあります。
このページでは、「不動産担保ローンの借り換え」についてご紹介し、借り換えを考えるべき場面や借り換えによって生じるメリット・デメリットについて解説します。
余計なコストを減らすために、より条件の良い不動産担保ローンへの借り換えを検討してみましょう。
始めに、借り換えを行うことによって見込めるメリットについて、代表的なものをご紹介します。
※メリット・デメリットについては状況に応じて変わりますので、「不動産担保ローンの借り換えの種類」の項目も併せてご覧ください。
借り換え前の金利と、借り換え後の金利を比較したときに、金利差が大きければ大きいほど借り換えによるメリットも大きくなります。同じ期間であれば、金利差の分だけ返済額が減るため、総返済額の軽減につながります。
アサックスでは、年率1.95%~6.90%という低金利を実現しています。高額な利息を払い続けることがないようにしましょう。
複数の金融機関から借り入れしている場合、月に複数回の支払いを行う必要があります。また、借り入れごとに返済額や返済期間が異なっているため、毎月の合計返済金額が高額になっていたり、返済計画の管理が煩雑になっているケースも見受けられます。 複数の借り入れをまとめて一本化することで、返済金額を減らせる可能性があり、返済も一度で済むため管理しやすくなります。下記ご融資例を参考にしてください。
申込人 | 60歳 自営業(運送業) |
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担保不動産 | 投資用マンション |
相談内容 | 資金繰りの改善。現在複数の借り入れをしており、毎月の返済が多額のため、月々の支払額を軽減したい。 |
借り入れ状況
※下の表はスワイプで全体が見れます
A銀行 事業資金 | (不動産担保) | 2,400万 |
B信金 事業資金 | (無担保) | 800万 |
C信金 業務用トラック購入資金 | (自動車ローン) | 300万 |
合計 | 3,500万 | |
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月々の返済金額 | 45万 |
アサックス | (不動産担保) | 3,500万 |
月々の返済金額 | 約20万 |
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上記は一例ですが、返済額が低減できるイメージを掴んでいただけたのではないでしょうか。 アサックスでは、銀行からの事業資金、信用金庫からの事業資金や自動車ローンのおまとめといった、複数の資金使途を一本化することも可能です。これによって、返済期間が短く元金の返済ペースが早い借り入れがなくなるため、毎月の返済額を軽減できる可能性があります。
一般的に不動産担保ローンは無担保ローンよりも低い金利で提供されています。無担保ローンで事業資金などを借り入れしている場合には、不動産担保ローンに借り換えることによって有利な条件になる可能性があります。金利や返済方法、毎月の返済額などを含め、ご自身の状況に合った返済方法を行うことができる金融機関を探しましょう。
不動産担保ローンの特長として、お客様の信用力に加え、担保となる不動産の与信力をプラスしてご融資金額を算出できる点が挙げられます。例えば「事業資金」を借り入れする場合、無担保ローンでも不動産担保ローンでも借り入れすることはできますが、不動産担保ローンの方がより高額なローンを受けられる可能性があります。また、既に事業資金や住宅ローンなどで不動産を担保にして借り入れしている場合でも、毎月の返済によって元金が減っていたり、借入時と比べて不動産評価の上昇が見られる場合には、借り換え資金にプラスして資金調達できる可能性があります。
借り換えを行う場合、メリットだけでなくデメリットにも目を向ける必要があります。
不動産担保ローンの場合、借り入れする時の手数料や収入印紙代、担保設定のための登記費用などの費用がかかります。それと同時に、現在のローンの借り入れ先に対し、解約手数料や繰り上げ返済手数料がかかるケースもあります。借り換え前にどの程度の費用がかかるのかを把握し、メリットと比べてみる必要があるでしょう。
新たな金融機関に借り換えを行う時には、新規で借り入れするのと同様に審査を受ける必要があります。収入証明や役所関係の書類取得、不動産関係の書類準備などが必要となる上、申込時、契約時、借り換え時にまとまった時間を取る必要があります。
審査における手続きや必要となる書類なども金融機関ごとに異なるため、借り換えを行う上では金融機関の対応が柔軟であるかも考慮する必要があります。
不動産担保ローンを利用して借り換えを行う場合、所有している不動産に対して抵当権等の担保設定を行います。不動産担保ローンは、無担保ローンと比べて金融機関側のリスクが軽減されるため、金利等を含めてより良い融資条件で資金調達することができますが、万一返済が滞った場合には、抵当権が実行され不動産を処分される可能性があります。
不動産担保ローンの借り換えを行う場合には、様々な種類・パターンがあります。今回は【キャッシュフロー】【借り換え前のローン】のケースをご紹介します。
借入期間を長期にすることにより、毎月の返済額を減らすことを目的とする借り換えです。
無担保ローンは返済期間が数ヶ月~数年と短いことが多く、不動産担保ローンでも建物の構造や築年数により返済期間が短くなってしまう商品が多くあります。期間の短い借り入れは、必然的に毎月の返済額も大きくなるため、現状のキャッシュフローと比べ返済額が重いと感じた場合には、借り換えを検討したほうが良いかもしれません。ただし、返済期間を長期にすると総返済額が増加することには注意が必要です。
借入期間を縮めることにより、総返済額を抑えることを目的とする借り換えです。
期間の短いローンに借り換えることで、毎月の返済額は増えますが、完済までの間の総返済額は低く抑えることができます。ただし、借り換えをする際には諸費用が発生することも多いため、総返済額を抑えることのみを目的とする場合には、既存の金融機関で繰り上げ返済を行う方が目的を達成できることもあります。借り換えをした時にどの程度金利が下がるのかがポイントとなるため、事前に諸費用を含めたシミュレーションを行うことが重要となります。
現在の借入よりも金利の低い不動産担保ローンに借り換えることで、毎月の返済額、総返済額を減らすことを目的とする借り換えです。無担保での借り入れや金利の高い不動産担保ローンを借り換える場合には、非常に有効な借り換えとなります。現在の借り入れとの金利差が大きければ大きいほどメリットも大きく、諸費用がかかることを鑑みても総返済額が減ることも多いため、前向きに検討したいところです。
カードローンなどの無担保ローンは、一度審査に通れば限度額内で借り入れできる利便性がある一方で、有担保ローンと比べて金利が高く、返済期間が短いというデメリットがあります。担保となる不動産がある場合には、不動産担保ローンに借り換えることで金利が低くなり、毎月の返済金額を減らせる可能性があります。
不動産担保ローンは、提供する金融機関によって金利や返済期間などの条件が異なります。借り換えを行うことで、金利、期間、返済方法など有利な条件で借り入れできる可能性があります。
借り換えには諸費用がかかりますが、長期ローンに借り換えて毎月のキャッシュフローの改善を図りたい場合や、より金利の低い不動産担保ローンに借り換えて総返済額が減る場合には、メリットが大きくなるため前向きに検討してみましょう。
住宅ローンや建築ローン、リフォームローンは、資金使途が限定されているため不動産担保ローンよりも低金利であることが一般的です。しかし、市場金利が高い時代に借り入れした場合には、高い金利となっていることもあります。また、同じ目的のローンで借り換えしようとしても、返済期間が建物の耐用年数までとなっているため、毎月の返済金額が想定よりも下がらないこともあります。不動産担保ローンで借り換えることによって、返済期間を長くして毎月の返済金額が軽減できたり、現状よりも低金利で借り入れできる可能性もあるため、検討することをおすすめします。
不動産担保ローンはどういった時に借り換えを検討すべきでしょうか。
当社に寄せられるご相談をもとにして、検討すべき場面をご紹介いたします。
現在借り入れしているローンの返済が厳しいときは、不動産担保ローンに借り換えることによって返済額を減らせることがあります。金利が高いローンや借り入れ期間が短いローンなどは、不動産担保ローンで長期に組み直すことで、月々の返済負担を軽くすることができます。
返済期日が到来し延長することができない場合には、不動産担保ローンで借り換えを検討することが多く見受けられます。一括返済は難しいものの、毎月の分割返済であれば問題なく返済できるため、長期間での分割返済が可能な不動産担保ローンに向いています。収入と支出のバランスを考え、余裕をもった返済計画を立てるようにしましょう。
返済条件の猶予(リスケジュール)が終了し返済金額が増額する時も、借り換えを検討するタイミングになるようです。返済可能な金額であれば良いのですが、足元の状況が改善されておらず返済が厳しくなることが見込まれる場合には、借り換えすることで毎月の返済額が軽減できる可能性があります。
無担保での借り入れがある状況で相続や贈与で不動産を取得した場合には、不動産担保ローンを検討することをおすすめします。無担保ローンと比較し、長期かつ低利のローンを組める可能性が高いため、毎月の返済額、総返済額ともに軽減できるケースが多くあります。
上記以外でも、アサックスでは借り換えに関するご相談を多くいただいております。創業以来、不動産担保ローン専業で培ってきた独自のノウハウを基に、アサックスならではのご提案をさせていただいております。
アサックスでは一般的に用いられる、借入時(完済時)の人物の年齢又は建物の耐用年数による契約期間の制限を設けておりません。築古の不動産を担保とするケースや、ご高齢のお客様の長期ローンのご相談もお受けしておりますので、お気軽にご相談ください。
一般的に取扱いが難しいとされる、建蔽率・容積率がオーバーした建物や、底地(借地)、共有持分、残存耐用年数が短い収益物件など、様々な不動産を取り扱っております。他社では取扱いが難しいと言われた場合や、思うような条件の提示が受けられなかった場合には、是非一度アサックスにお声掛け下さい。
不動産担保ローン専業による経験値の蓄積により、簡易審査は最短即日、ご融資までは最短3日というスピードを実現しております。また、申込、与信調査、不動産調査、契約までのプロセスを一人の専属担当者が全て対応するワンストップ体制とし、お客様にとって相談しやすい環境を整えております。
不動産担保ローンの借り換えを行う際のメリットや、ケースごとの注意点についてご紹介をさせていただきました。借り換えによって金利、毎月の返済金額、総返済額などが有利な条件になることに期待できますが、現在の借り入れ条件全てが改善するケースは稀です。お客様ご自身が借り換えによって必ず実現したい点はなにか、現在の条件より劣ったとしても妥協できる点はなにかを見定め、それでもメリットが上回るかどうかを総合的に判断するようにしてください。
また、取引をする金融機関を変えるということは、金利や支払額等の表面的な数字だけではなく、返済の柔軟性や担当者の対応など、付帯する部分も含んでいます。借り換えを行うことにより希望する条件が叶うとともに、気持ちよく取引ができる金融機関に巡り合えるといいですね。
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